現在、事業会社である株式会社AOKIをはじめとする紳士服各社は、かつてない構造不況と戦っている。リモートワークの定着、オフィスカジュアルの浸透、そして若年層のスーツ離れ。単に「安くて良いスーツ」を並べるだけのビジネスモデルは完全に崩壊した。
現在の経営陣は、パジャマスーツのヒットやシェアオフィス事業、フィットネス事業の拡大など、従来の枠組みに囚われない再構築を進めている。皮肉なことに、創業家の強烈なトップダウンが消えたことで、現場からの柔軟なアイデアや迅速な事業転換が可能になったという声も少なくない。
伝統的なアパレル産業から総合ライフスタイル提案企業へ。過去の成功体験を捨て去ることこそが、企業として生き残るための唯一の選択肢だった。