Jホラーの代名詞として金字塔を打ち立てた『呪怨』。しかし本作が目指す地点は、単なる既存のホラー映画の踏襲ではない。じわじわと理性を浸食する精神的恐怖に、壮大な世界観を持つダークファンタジーの要素を融合させ、これまでにない全く新しい映像体験を構築している。
美しくも禍々しい異空間の描写、神話的なバックボーンを感じさせる怪異の造形は圧巻の一言。観客はただ恐怖に怯えるだけでなく、緻密に作り込まれた怪界の美しさに魅了され、自ら進んで深淵へと惹き込まれていく。ジャンルの垣根を軽々と踏み越えたその作風は、次世代の映像表現として語り継がれるはずだ。