菊乃井本店の真価とは?ミシュラン三ツ星の理由と昼夜の予算・予約術

菊乃井本店の真価とは?ミシュラン三ツ星の理由と昼夜の予算・予約術

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世界の美食都市・京都において、長年にわたり最高評価の三ツ星に輝き続ける背景には、単なる老舗の暖簾にあぐらをかかない強固な料理哲学があります。大正元年(1912年)創業の菊乃井は、豊臣秀吉の正室・北政所(ねね)が茶の湯に用いたとされる名水「菊水の井」を代々守り、その井戸水を使って料理の命である「だし」を引き続けてきました。

三代目主人・村田吉弘氏は、日本料理の無形文化遺産登録に尽力した立役者としても知られます。自著やメディアの特別インタビューにおいて村田氏は「料理は感覚や経験則だけに頼るのではなく、すべて数値と科学的根拠で説明できる」と語っており、昆布の旨味成分(グルタミン酸)と鰹節の旨味成分(イノシン酸)が相乗効果を生む抽出温度を徹底的に数値化。伝統的な職人の勘を、誰が作ってもブレない精密な理論へと昇華させました。

菊乃井本店で提供されるお品書きは、毎月二十四節気に合わせて完全に刷新されます。春の筍や若鮎、秋の松茸、冬の間人蟹(たいざがに)など、日本全国から届く極上の旬食材を用いながら、器の取り合わせ、室礼(しつらい)、庭の借景に至るまで、ひとつの壮大な物語として演出されています。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。