本作のスコアを手掛けたアラン・メンケンと、作詞を担当したスティーヴン・シュワルツの名コンビは、映画音楽産業にひとつの金字塔を打ち立てた。彼らが試みたのは、従来のブロードウェイ型ミュージカルの手法と、中世ヨーロッパの教会音楽、さらにはオペラ的なライトモティーフ(示導動機)の融合である。
各キャラクターの動機となる旋律は緻密に計算され、歌詞の韻律と完全に同期している。シュワルツによる英語原詞の緻密な脚韻構造は、日本語上演台本へと翻訳される過程でも損なわれることなく、母音の響きとオーケストレーションが見事な調和を保つ。メンケンが構築した壮麗なオーケストラサウンドは、言葉が持つ情念を増幅させるための巨大な共鳴箱として機能している。