アンサンブルキャストとしての抜群の安定感を持つ一方で、彼が長年ライフワークとして情熱を注ぎ続けているのが「一人芝居」の取り組みである。自ら劇本を手掛け、一人で何役もの人間ドラマやシュールなシチュエーションを演じ分けるそのステージは、まさに圧巻の一言に尽きる。
舞台の上にぽつんと立つ彼が放つセリフと身体表現だけで、観客の頭の中には巨大な世界観や背景が鮮明に立ち上がってくる。クスッと笑える日常の可笑しさと、人間の業や孤独を感じさせるビターな味わいが同居する脚本センスは、後進の若手劇作家や芸人たちにも多大な影響を与え続けている。