ネット上の料理情報には一部、調理科学的な観点から見直すべき誤解が存在します。代表的な3つの盲点を確認しておきましょう。
第一に、「辛味抜きのために長時間水にさらす」という行為です。辛味成分である硫化アリル(アリシン)は水溶性のため、10分以上水に浸すと、血液サラサラ効果が期待される有効成分やビタミンB群、さらには本来の旨味まで流れ出てしまいます。辛味を和らげたい場合は、薄切りにしたあと空気に15〜30分ほど晒す(バットなどに広げて放置する)手法が推奨されます。
第二に、「飴色玉ねぎは必ず弱火で何十分も炒め続けなければならない」という思い込みです。電子レンジで事前に3〜4分加熱して細胞壁を破壊しておくか、少量の塩を振って水分をあらかじめ出してから強めの中火で炒めることで、通常の3分の1程度の時間で深いコクと色合いを引き出すことが可能です。
第三に、作り置き時の保存容器選びです。玉ねぎ料理は酸や匂い移りに敏感なため、プラスチック容器よりもガラス製やホーロー製の密閉容器を使用することで、冷蔵庫内での匂い漏れを防ぎ、風味の劣化を抑えることができます。