『君の名は。』の感動を語る上で欠かせないのが、RADWIMPSが手掛けたサウンドトラックの存在です。名シーンのクライマックスで流れるインストゥルメンタル楽曲のタイトルも、そのまま『かたわれ時』と名付けられています。
壮大な『スパークル』の劇伴から静かに引き継がれるピアノの旋律は、時空を超えてついに視線が交わった二人の息遣いを繊細に表現しています。過剰なオーケストレーションを抑え、一音一音を慈しむようなミニマルな構成が、夕暮れの空が刻一刻と変化していく儚さを際立たせました。
言葉が途切れ、お互いの手のひらに名前を書き合おうとする緊張感。そして太陽が完全に沈み、再び引き裂かれてしまう絶望的な瞬間までを、野田洋次郎氏の劇伴が見事に増幅させています。