コモン ベースの単体での難点は、入力インピーダンスが低すぎることです。前段の信号源に大きな負荷をかけてしまうため、単体で初段アンプとして使うにはマッチング回路の工夫が必要です。
この短所を克服し、長所を最大限に引き出す設計技法が「カスコード(Cascode)接続」です。
「カスコード接続は、エミッタ接地段(下段)の上にコモン ベース段(上段)を垂直に積み重ねる複合構成である。エミッタ接地の高い入力インピーダンスと、ベース接地の優れた高周波特性を高次元で融合させる。」
下段のエミッタ接地トランジスタのコレクタ負荷は、上段のコモン ベースの低入力インピーダンス(約数10Ω)となります。これにより下段の電圧ゲインはほぼ1に抑えられ、エミッタ接地側でのミラー効果が事実上消滅します。
増幅された電流信号はそのまま上段のコモン ベースを通り抜けて高い出力負荷へと伝達され、大きな電圧ゲインを生み出します。テレビのRFチューナー、無線通信の低雑音増幅器(LNA)、超高速オペアンプの内部回路において、カスコード接続は標準的な標準設計アプローチとなっています。