安倍元総理銃撃死亡事件の全真相|動機と警備の不備、裁判の現在地

安倍元総理銃撃死亡事件の全真相|動機と警備の不備、裁判の現在地

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事件後、国内外から極めて厳しい批判を浴びたのが要人警護(VIP警備)の体制です。警察庁がまとめた警備体制の検証報告では、現場における判断ミスと指揮系統の欠陥が厳しく断じられました。

報告書で特定された主な問題点は以下の通りです。

【警護上の致命的な問題点】
・事前の警護計画の不備:急遽前日に決定した演説日程に対し、奈良県警が作成した警護計画を警察庁が十分に精査せず形式的に承認していた点。
・「後方の空白」の発生:後方警戒を担当していた警護員(県警警察官)が、聴衆の動きに合わせて配置を内向きに変更した際、周囲の警護員や指揮官への情報共有を怠り、背後が無警戒となった点。
・第1弾から第2弾までの初動遅延:第1弾の発砲音から第2弾発射まで「約2.7秒」の空白があったにもかかわらず、警視庁SPや警察官が元総理を押し倒して防護したり盾を広げたりする動作が間に合わなかった点。

この結果を受け、中村格警察庁長官と鬼塚友章奈良県警本部長が引責辞任。警察庁は1992年以来30年ぶりとなる「警護要則」の抜本改定を実施し、都道府県警任せだった警護計画を警察庁が事前審査・承認する新体制へと移行しました。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。