かつて満員の后楽園ホールを沸かせたスターが、なぜ飲食業界でこれほどまでに人を惹きつけるのか。「ねぶたちゃん」のカウンター越しに見せる彼女の接客には、リング時代と変わらない「本気」が宿っている。
店を訪れる客は様々だ。当時の熱狂をリアルタイムで知る往年のファン、噂を聞きつけて訪れたプロレス初心者、そして単に美味しい料理と酒を求めてやってくる近隣の常連客。彼女は誰に対しても威張ることなく、温かい笑顔で迎え入れる。客がプロレスの思い出話を振れば、懐かしい裏話を交えながら楽しそうに目を細める。リング上で放っていた圧倒的なオーラは、いまや人々を包み込む優しさと包容力へと形を変えていた。それこそが、この店に足繁く通いたくなる最大の理由なのだ。