昌平君の離反を語る上で欠かせないのが、秦国最強の猛将・蒙武との深き絆です。原泰久先生の原点ともいえる読切作品『蒙武と楚子』では、2人が幼少期を共に過ごした無二の親友であることが描かれています。
「共に力を合わせ、天下に名を轟かせる」と誓い合った2人。しかし、昌平君が楚王として秦に立ちはだかることで、運命の歯車は無慈悲な殺し合いへと向かいます。李信の敗戦を受け、秦は王翦と蒙武を大将とする60万の大軍を楚へ投入。
親友の裏切りに怒りと苦悩を抱える蒙武と、祖国の命運を背負って立ち塞がる昌平君。かつて背中を預け合った2人が戦場で刃を交える結末は、『キングダム』全体を通じても最も涙を誘うハイライトとなることは間違いありません。