『キングダム』で圧倒的な存在感を放つ王騎軍ですが、中国の歴史書『史記』において彼らはどのように記録されているのでしょうか。
史実における「王騎(王齮)」は、秦の昭王から荘襄王、始皇帝の初期にかけて実在した名将です。長平の戦いなどで軍功を挙げた記録が残る一方、歴史書によっては同時代の将軍である「王齕(おうこつ)」と同一人物説や別人説が入り混じっており、その詳細な人物像には謎が多く残されています。原泰久先生はこれらを巧みに解釈し、「王齕の武力」と「王騎の知略・風格」を併せ持つ唯一無二のカリスマとして昇華させました。
一方、副官の「騰(内史騰)」は史実に実在する超重要人物です。後に韓を滅ぼす総司令官として歴史に名を刻む名将であり、作中で大将軍として活躍する展開は史実通りの軌跡を描いています。
対して、録嗚未・鱗坊・干央・同金といった軍長たちは史実に記録のない『キングダム』オリジナルキャラクターです。史実の行間を埋めるように配置された彼ら軍長たちの濃厚な人間ドラマと強烈な個性こそが、王騎軍という架空の軍団描写に圧倒的なリアリティと熱量をもたらしています。