キラークイーンの左手から射出される自律追尾型爆弾「シアー・ハート・アタック(Sheer Heart Attack)」。熱を感知して標的をどこまでも追い詰めるこの戦車のような小型爆弾もまた、クイーンの同名アルバムおよび楽曲から名付けられている。
医学用語で「心臓麻痺」を意味するこの言葉は、フレディ・マーキュリーたちが鳴らした荒削りでスピード感あふれるロックサウンドの代名詞だった。吉良吉影はこの能力を「弱点はない」と豪語し、自らは安全圏に身を置きながら遠隔でターゲットを排除するために使用する。
本体の意思から切り離され、機械的な冷徹さで体温の高い人間を爆破し続けるギミックは、まさに心臓発作のように突如として訪れる回避不能の死を象徴している。アルバムタイトルとスタンドのサブ能力を有機的に連動させた荒木飛呂彦のネーミングセンスは、ロックファンを唸らせる絶妙な仕掛けとなっている。