近年の鶴橋の盛り上がりを語る上で欠かせないのが、エンターテインメントの波及効果だ。世界的な大ヒットを記録したドラマ『梨泰院クラス』の流行は、若年層の食に対する好奇心を爆発させた。Netflixなどのストリーミングサービスを通じて映像に映し出された韓国の屋台料理やポチャ(居酒屋)の風景が、そのまま鶴橋の街並みにオーバーラップする。
第四次、第五次と重なる韓流ブームの波は、客層の若返りと多様化をもたらした。ドラマのワンシーンに出てくるようなチャミスル(韓国焼酎)の緑の瓶を傾け、ヤンニョムチキンを頬張る若者たちの姿は、いまや日常の風景だ。文化と食が固く結びついた現代のエンタメ体験が、ここ鶴橋の路地裏でリアルに再現されている。