ネット上の情報や古い運営マニュアルにおいて、最大の誤解とされているのが「全員参加の満足度を高めるには全員リレーを実施すればよい」という思い込みです。
実際には、走力差が明確に可視化される全員リレーは、運動に苦手意識を持つ生徒にとって強い心理的プレッシャー(社会的プレッシャー)となり得ます。そこで先進的な学校が取り入れているのが、体育祭少人数向け種目や「役割分散型」のプログラムです。
例えば、足の速さではなく戦略とタイミングが問われる「玉入れチェッコリ(音楽に合わせてダンスし、間奏の合図で一斉に玉入れを行う競技)」や、走る距離を各自の体力に応じて自由に配分できる「スウェーデンリレー方式(100m・200m・300m・400mを選択)」の導入です。こうした選択肢を用意することで、運動能力による疎外感を排除し、生徒一人ひとりの自己効力感を高めることが可能になります。