日本の観光業は、大きな転換期を迎えている。かつての1泊2食付きという標準的な日本の温泉旅館モデルから脱却し、滞在体験そのものの価値を高める動きが加速しているのだ。この流れを決定づけた要因の一つが、星野リゾート代表の星野佳路氏らが提唱してきた、顧客体験の最適化と明瞭な価格提示である。
サービスごとに細かく加算される追加料金への不満を解消するオールインクルーシブは、都市部からのアクセスが良い関東地方の拠点でも瞬く間に広がった。現地での追加支払いを気にする必要がない明朗会計は、旅行者にとって最大の解放感をもたらす。このシステムこそが、宿の滞在価値を劇的に高めているのだ。