飛翔能力を持つ現生鳥類の中で、コンドルはどの位置にランクインするのでしょうか。海鳥を含めた総合的な鳥類の翼開長ランキングでは、洋上をグライダーのように飛び続けるワタリアホウドリ(最大3.5メートル前後)が首位に君臨します。しかし、内陸性の鳥類、あるいは「羽ばたきと体重の総合的なボリューム」を加味した場合、コンドルはまさに飛べる鳥として最大級の絶対王座を占めています。
北米に生息する近縁種であるカリフォルニアコンドルの翼開長も約2.8〜3.0メートルに達し、アンデスコンドルと並んで北米大陸最大の陸鳥として知られています。一方で、日本で最大の猛禽類とされる天然記念物・オオワシの大きさと比較してみましょう。オオワシの翼開長は約2.2〜2.5メートル、体重は6〜9キログラム程度です。これでも日本の空では圧倒的な巨鳥ですが、アンデスコンドルはさらに一回り以上重く、横幅も50センチメートル以上広い体躯を持っています。
外見が似ていることから混同されやすいコンドルとワシですが、生物学的な違いは多岐にわたります。分類学上、ワシやタカは「タカ目タカ科」に属する能動的なプレデター(捕食者)です。獲物を上空から急襲し、強靭な指と鋭利に湾曲した爪で脊椎を圧砕して仕留めます。
一方、コンドル科(タカ目コンドル科)の鳥たちは、生きた動物を自ら襲うことは基本的にありません。動物の死体を主食とするスカベンジャー(腐肉食者)です。そのため足の指は平たく、獲物を掴み上げて運ぶ握力は退化しています。さらに、大型動物の腹腔に頭を突っ込んで肉を貪る生態から、感染症や血の付着を防ぐために頭部から首にかけて羽毛が生えておらず、皮膚が露出している点もワシとの明白な識別ポイントです。