『ヒロアカ』作画の最大の魅力といえば、重厚感溢れる線画のタッチだ。日本の伝統的なマンガ線画と、アメリカン・コミックス(アメコミ)の陰影表現がハイブリッドに融合している。特にヒーローの象徴であるオールマイトを描く際の「ベタ(漆黒の影)」の使い方は秀逸だ。
線を引くのではない。影を置くのだ。筆圧の強弱によって線の太さに劇的なコントラストを生み出し、輪郭線そのものに立体感を持たせる。光の差す方向を明確に意識し、影の落ちる部分に極太のラインを叩き込む。この重厚なヒーローアクションの質感が、画面全体に強烈な緊張感と説得力を与えている。