ネット上の口コミやSNSで頻繁に見受けられるのが「途中で動けなくなった」「想像の何倍も怖い」という感想です。編集部が現地構造と利用者の声を照合したところ、恐怖心を増幅させる2つの明確な理由が浮かび上がってきました。
第1の要因は、橋床の中央部分に採用されている金属製グレーチング(格子状スリット)です。歩行者が下を向くと、足の真下に142m直下の綾南川(本庄川上流)と切り立った岩肌が完全に透過して見えます。「高所恐怖症ではないつもりだったが、足元から吸い込まれそうな感覚に襲われた」という体験談が寄せられるのも、この視覚的刺激の強さが原因です。
第2の要因は、吊橋特有の微細な揺れと谷風です。強固なワイヤーで固定されているため構造上の安全性は極めて高いものの、他の観光客の歩行リズムや山風によって、橋の中央部に進むほど独特の揺らぎが発生します。
現場観察における利用者の主なリアクションは以下の通りです。
- 「手すりを両手でしっかり握りしめながら、足元を見ずに前だけを見て渡りきった」
- 「中央付近のグレーチングを避けて、両脇の板張り部分を選んで歩けば恐怖心はかなり和らいだ」
- 「怖さよりも360度広がる原生林の迫力に圧倒され、中央付近で立ち止まって深呼吸する余裕が生まれた」