初代・清水氏の退社に伴い、1976年に大役を引き継いだのが2代目デザイナー・米窪満代(よねくぼ みつよ)氏です。米窪氏が担当した1976年から1979年までの約4年間は、キティちゃんが「静止した絵」から「動きのある物語の主人公」へと進化を遂げた重要な変革期でした。
それまでのキティちゃんは「横向きにお座りしたポーズ」が基本でしたが、米窪氏はキャラクターに躍動感を与えるため、立たせたり、飛行機や車に乗せたり、テニスラケットを持たせたりと、多彩なシチュエーションを展開しました。さらに、家族(パパ、ママ、双子の妹ミミィ)やボーイフレンドのダニエルといった周辺キャラクターの設定を補強し、キティちゃんが暮らす温かい日常の世界観を構築したのです。
しかし1970年代後半、空前のキャラクターブームの中で競合が激増し、キティちゃんの人気にも急激なブレーキがかかります。ワンパターン化によるマンネリ感が指摘され始めたことで、サンリオは起死回生を図るべく、社内コンペによる大規模なデザイナー刷新を決断しました。