宮古島南部や伊良部島周辺を巡ると、近年急速に進むリゾート開発の波を肌で感じる。その一角に、大野智が友人のビジネスパートナーとともに立ち上げたのではないかと報じられてきた広大な敷地が存在する。一時は巨大ヴィラやアトリエを兼ねた複合リゾートの開業が噂され、過剰な期待が先行した。
しかし、現地の空気は極めて静かだ。派手な看板が掲げられているわけでもなく、周囲の自然環境に溶け込むようなプライベート空間が保たれている。事業関係者や地元住民の話を総合すると、商業主義的な観光施設を目指すのではなく、自身が心からくつろぎ、アート制作や親しい仲間との時間を慈しむための拠点づくりが主軸となっているようだ。島特有の時間の流れに逆らわず、ゆっくりと構想を具現化させていく姿勢がそこにはある。