本作の作詞を担当したSPIN、そして作曲を手掛けたyouth caseという布陣は、後に『One Love』や『Step and Go』『Season』など、嵐を代表する数々の名曲を生み出すことになります。その原点となった『Love so sweet』の歌詞を深く考察すると、タイトルから連想される「甘く無邪気な恋物語」にとどまらない、極めてビターで大人びた陰影が巧妙に忍ばされている事実に突き当たります。
特に象徴的なのが、「思い出ずっと ずっと忘れない空 ふたりが離れていっても」「信じることがすべて Love so sweet」というリリックです。一見すると永遠の愛を誓い合っているように聴こえますが、テキストを丹念に追うと「いま2人は物理的に離れている」あるいは「この先、別れや旅立ちが控えている」という切ない前提が浮かび上がってきます。GeniusやAZLyricsといった海外のリリック解析コミュニティや英訳フォーラム(LiveJournalなど)においても、本作は「No matter where you go, I'll always feel your presence here(どんなに遠く離れても君の温もりを感じている)」「Even if we drift apart(たとえ互いの歩く道が分かれても空は覚えている)」といったニュアンスで解釈され、旅立ちと決別を内包した人生賛歌として深く愛聴されています。
「輝いたのは鏡でも太陽でもなくて 君だと気付いた時から」という冒頭のフレーズも、自己の内省から始まる精神的な覚醒を描いています。相手に依存して満たされる恋情ではなく、君という存在を見つけたことで、自分自身の世界の見え方が根本から変わったという気付きの言語化です。「あの涙ぐむ雲のずっと上には美しすぎる空」という一節が示す通り、困難や涙の先にある希望を見据えるメッセージ性は、恋愛の枠組みを軽やかに超えて、人生の岐路に立つすべての人々の背中を押す力を持っています。