ネット上の言説で頻繁に見受けられるのが、「メンバーが個人で独立したのだから、事実上の解散ではないのか」という誤解です。従来の日本芸能界の常識では、「事務所を辞める=グループ脱退・解散」を意味することが一般的でした。しかし、嵐が構築したモデルはその旧態依然とした常識を根本から覆しています。
欧米のハリウッドや音楽業界では、「個人エージェント」と「バンド・グループの版権管理会社」が別個に存在することは標準的な手法です。個人の仕事は各自のエージェントやマネージャーが獲得し、グループとしてのツアーやアルバム制作を行う際にはグループ会社が稼働します。
嵐の5人は、まさにこのグローバルスタンダードな仕組みを日本で初めて実用化しました。二宮氏や松本氏が個人で独立しても、株式会社嵐の役員・出資者である立場は何ら変わりません。むしろ、個人の活動で得た知見や人脈をグループに持ち帰ることで、嵐としてのブランド価値をより高める循環が生まれています。
「グループを守るために、それぞれが自立する」という選択は、不仲や空中分解による独立とは完全に一線を画すものであり、メンバー間の深い信頼関係が存在するからこそ成立したスキームです。