老健を利用する際の費用相場は、多床室(相部屋)か個室かによって異なるが、自己負担額は月額およそ8万円から15万円程度が一般的だ。基本料金は介護度や施設の体制評価によって変動し、これに食費や居住費、日常の雑費が加算される。低所得世帯に対しては「補足給付」による減免措置が用意されているが、預貯金額や課税状況による要件厳格化が進んでいるため事前確認が欠かせない。
見落としがちなのが、介護保険外の負担や医療費の持ち出しリスクだ。老健では入所中の医療行為が施設側の包括包摂費用となるため、持病の処方薬が制限されたり、外部医療機関の受診に特別な手続きを要したりする。また、個室を選択した際の「差額ベッド代」相当の居住費は全額自己負担となり、予想以上の出費となるケースが後を絶たない。