ディーン・フジオカ氏の「病気」という検索ワードの根源を辿ると、彼がアジア圏を中心に活動していた20代後半に経験した急性疾患に行き着きます。当時、台湾や香港のドラマ界で頭角を現し、過密スケジュールを極めていた彼を突然襲ったのがラムゼイ・ハント症候群(耳帯状疱疹)でした。
本症候群は、水痘・帯状疱疹ウイルスが顔面神経や内耳神経を侵すことで発症します。激しい耳の痛みとともに、突如として顔の片側の筋肉が動かなくなり、激しいめまいや難聴、味覚障害を伴う難治性の疾患です。当時の手記や特番インタビューにおいて、彼は「朝起きたら顔の半分が完全に麻痺して動かず、水を飲むことすらできなかった」「担当医から『元通りの顔に戻る保証はなく、俳優復帰は絶望的かもしれない』と告げられた」と、当時の絶望的な心境を赤裸々に告白しています。
表現者として致命的ともいえる危機に直面した彼は、半年以上に及ぶ集中的な投薬治療と過酷なリハビリテーションに専念。精神的にも追い詰められる中、家族の献身的な支えと本人の不屈の精神によって奇跡的な回復を果たしました。この壮絶な闘病経験こそが、「身体は決して当たり前のものではない」という彼の強烈な健康意識の原点となっています。