豊川稲荷東京別院を訪れる際、最も多くの人が犯してしまうミスが「神社の作法である二礼二拍手一礼を行ってしまうこと」です。前述の通り、ここは曹洞宗の寺院であるため、柏手(かしわで)は一切打ちません。静かに両手を胸の前で合わせる「合掌一礼」が絶対の作法です。
境内の効果を余すところなく引き出すための、推奨される正しい参拝順序は以下の通りです。
- 山門・手水舎:山門で一礼して境内に入り、手水舎で両手と口を清めます。
- 本殿(豊川荼枳尼真天):まず最初に本殿へ向かい、賽銭を納めて深く一礼。胸の前で合掌し、心の中で真言(マントラ)である「オン シラバッタ ニリウン ソワカ」を3回または7回唱えます。その上で、感謝の念と自身の決意を伝えます。
- 奥の院:本殿の裏手に位置する静寂な空間。歴代の熱心な信徒が祈りを捧げてきた場所であり、境内で最も濃密な祈りの波動が漂う場所です。ここでも合掌し真言を唱えます。
- 融通稲荷尊天:金銀融通の融通金を授かる場合はここで参拝。以前借りた融通金がある場合は、ここで感謝を込めて返納します。
- 叶稲荷尊天(縁切り):悪縁切りを願う場合は、良縁を結ぶ前に必ずこちらへ参拝します。人間関係のしがらみや病気、怠惰な自分自身との縁を断ち切る決意を伝えます。
- 愛染明王(縁結び):悪縁を断ち切った後、清らかな心で愛染明王に向かい、真の良縁(仕事、パートナー、友人)を結ぶ祈願を行います。
- 境内の七福神巡り・弁財天:最後に境内各地に点在する恵比寿、大黒天、布袋などの七福神を巡り、弁財天の清水で金銭を洗い清めます。
なお、参拝に際して知っておくべき実務データとして、御朱印の受付時間は通常9:00〜16:30頃(開門時間は6:00〜20:00)となっています。夕刻以降は閉鎖される堂宇もあるため、すべての諸堂を巡り授与品を拝受したい場合は、午前中から昼過ぎまでの明るい時間帯に訪れるのが鉄則です。交通アクセスは、東京メトロ銀座線・丸ノ内線「赤坂見附駅」B出口から徒歩約5分、有楽町線・半蔵門線・南北線「永田町駅」7番出口から徒歩約5分と、都内主要路線からのアクセスは極めて良好です。