かつて「大河ドラマを見なければ月曜の職場で話題についていけない」とまで言われた時代がありました。視聴率データが示すのは、単なる人気のバロメーターを超えた、社会現象としての凄まじい熱量です。
歴代の期間平均視聴率ランキングを振り返ると、日本中が熱狂した黄金期の輪郭がはっきりと浮かび上がります。
1位:『独眼竜政宗』(1987年)/ 平均視聴率 39.7%(最高視聴率 47.8%)
主演の渡辺謙が当時27歳の若さで伊達政宗の苛烈な生涯を演じきり、社会現象を巻き起こしました。ジェームス三木のテンポ抜群な脚本と勝新太郎ら重鎮俳優との鬼気迫る鍔迫り合いは、今なお大河ドラマ歴代最高傑作の筆頭として語り継がれています。
2位:『武田信玄』(1988年)/ 平均視聴率 39.2%(最高視聴率 49.2%)
中井貴一演じる信玄と、柴田恭兵演じる上杉謙信による「川中島の戦い」はテレビ史に残る名場面。田向正健の重厚な脚本と「今宵はここまでに致しとうござりまする」という名ナレーションが日本中を魅了しました。
3位:『春日局』(1989年)/ 平均視聴率 32.4%(最高視聴率 48.4%)
橋田壽賀子脚本、大原麗子主演。大奥を舞台にした女たちの愛憎と徳川幕府の礎を築く執念を描き、序盤の低迷から驚異的な右肩上がりを記録した大逆転ドラマです。
4位:『赤穂浪士』(1964年)/ 平均視聴率 31.9%(最高視聴率 53.0%)
長谷川一夫が大石内蔵助を演じ、討ち入りの回で記録した最高視聴率53.0%は、大河ドラマ史上いまだ破られていない不滅の金字塔です。
5位:『おんな太閤記』(1981年)/ 平均視聴率 31.8%(最高視聴率 36.8%)
佐久間良子演じるねねの視点から戦国を描いた名作。西田敏行演じる秀吉の「おかか」という呼びかけが国民的流行語となりました。