ネット上の一部コミュニティでは、「里見浩太朗の体力限界による降板」「制作陣との確執」といった憶測が散見されますが、これは事実と異なります。水戸黄門の降板理由の真相は、主役個人の問題ではなく、民放地上波テレビを取り巻く構造変化にありました。
2010年代初頭、デジタル化の進展に伴いテレビ局はCM出稿の指標となるコアターゲット層(若年〜中年層)へのシフトを加速。制作費が高騰しやすい京都撮影所での時代劇制作は、民放各局にとって大きな経営課題となっていきました。TBS局内でも月曜8時の「ナショナル劇場・パナソニック ドラマシアター」枠の抜本的見直しが進められ、2011年12月をもって42年間に及ぶレギュラー放送の幕を下ろす決定が下されたのです。
2011年12月19日に放送された水戸黄門最終回スペシャルでは、初代助さんの杉良太郎や歴代レギュラー陣が集結。ラストシーンで見せた里見浩太朗の晴れやかな笑顔と堂々たる旅立ちの姿は、視聴率13.9%を記録し、有終の美を飾るにふさわしい伝説のフィナーレとなりました。