近年、コールドケース(未解決事件)に対する社会の視線は劇的な変化を見せている。Yahoo!ニュースをはじめとするネットメディアでは、事件の命日や報奨金の更新時期に合わせて特集記事が組まれ、コメント欄には目撃情報の掘り起こしや独自の考察が数千件規模で投稿される。
さらに世界的な潮流として、Netflixに代表される映像配信プラットフォームでトゥルークライム(実録犯罪)やクライムドキュメンタリーが爆発的な視聴数を獲得。未解決事件を単なる過去の出来事としてではなく、司法制度の不備や捜査技術の変遷を検証する社会的コンテンツとして捉え直す動きが広がっている。
こうした潮流は、旧来の事件報道のあり方をも変えつつある。単なる事件発生の事実を伝えるストレートニュースから、多角的な検証とアーカイブ化によって事件を風化させない報道ジャーナリズムの役割が、いま改めて強く求められているのだ。ネット社会における集合知とドキュメンタリーの手法が、埋もれかけた事件に再び光を当てている。