毎年12月になると、X(旧Twitter)のトレンド上位を独占するのが「#流行語大賞おかしい」「#知らない言葉」というハッシュタグです。多くの人々が違和感を抱く背景には、明確な4つの理由が存在します。
第1の理由は、「日常会話での使用頻度」と「受賞ワード」の深刻な乖離です。大衆が求める流行語とは、街中や学校、職場で実際に口にされた言葉ですが、大賞に選ばれるのは「メディアで見聞きしただけのキャッチコピー」や「特定の業界内だけでバズったフレーズ」であることが少なくありません。
第2の理由は、ネットスラングや若者カルチャーの極端な軽視です。YouTube、TikTok、VTuber界隈などで数億回再生される爆発的トレンドが発生しても、ノミネートすらされないケースが多発しています。デジタルネイティブ世代にとって「最も使った言葉」が完全に無視される構図が定着しています。
第3に挙げられるのが、過度な政治的メッセージ性への反発です。歴代の選考では、政権批判や特定のイデオロギーを帯びた言葉が唐突にトップテン入りし、多くの一般市民から「政治的プロパガンダに利用されている」と強い反発を招いてきました。
第4の理由は、「顕彰(表彰)イベント」としての都合です。言葉そのものの浸透度よりも「授賞式に本人が登壇してトロフィーを受け取ってくれるか」「テレビ映えする絵が撮れるか」という興行的な事情が優先されているのではないかという疑念が、不信感を加速させています。