ネット上で圧倒的な使用頻度を誇りながら、30語のリストから漏れてしまう言葉も少なくありません。落選に至る背景には、公的な賞としての厳格なスクリーニング基準が存在します。
1つ目の理由は「権利関係と商標の問題」です。特定企業の露骨な宣伝と受け取られかねない商品名や、知的財産権の権利処理が複雑な言葉は、選考段階で慎重に扱われます。
2つ目の理由は「倫理的配慮とネガティブ要素の排除」です。他者を傷つける意図を持つネットスラング、差別的・中傷的な文脈を含む造語、事件・事故・災害に直接結びつく言葉は、どれほど検索数が多くともノミネートから除外されます。
そして3つ目は「授賞式での表彰可能性」です。流行語大賞は、言葉を生み出した人物や広めた当事者をステージ上で表彰するセレモニーを前提としています。発信元が完全に匿名で特定不能なネットスラングや、受賞辞退のリスクが高い言葉は、次点止まりとなりやすいのが舞台裏の実情です。