2026年の政局を見据えたとき、岩屋外相の立ち位置は党内情勢の行方を左右する試金石となる。自由民主党内では、来たるべき国政選挙や党総裁選をにらみ、各派閥の残党や政策グループによる水面下の主導権争いが激しさを増している。石破内閣の支持率を維持・回復させるためには、外相としての外交成果が不可欠であり、その成否が政権全体の命運を握っていると言っても過言ではない。
日米同盟の深化と近隣諸国との緊張緩和という二律背反の難題に直面する中、どのような安全保障政策を打ち出すのか。与党内からも「一本芯の通ったビジョンを示さなければ、党全体の信頼を失いかねない」との危機感が漏れる。外交の成果が国内政治の求心力に直結する構造の中で、岩屋氏の舵取りはより一層の慎重さと大胆さを求められている。