近年の全国的な地方銘菓ブームに伴い、鹿児島県外から公式オンラインショップやふるさと納税を通じて「かからん団子」を取り寄せる動きが定着しています。しかし、通販を利用する際には、昔ながらの生和菓子特有の「デンプンの老化(硬化)」という科学的現象に注意を払わなければなりません。
本来のかからん団子は保存料を一切使わないため、常温での消費期限は製造日を含めてわずか1日〜2日と極めて短命です。米粉由来の団子は、時間の経過や10℃以下の冷蔵環境において、デンプン構造が不可逆的に硬化し、パサパサとした食感に劣化してしまいます。そのため、現代の通信販売では「急速冷凍便」で発送される製品が主流となっています。
冷凍便で届いたかからん団子は、マイナス18℃以下の冷凍保存であれば約30日間の賞味期限を保つことができます。解凍する際、決してやってはいけないのが「冷蔵庫内での自然解凍」です。冷気によって生地の水分が抜け、硬化が加速してしまうためです。
美味しく復元するための鉄則は、以下の2通りのいずれかを選択することです。
1. 常温自然解凍:直射日光を避け、室温(20〜25℃)で約1〜2時間放置する。
2. 電子レンジまたは再蒸し:凍ったままラップでふんわり包み、500Wの電子レンジで1個あたり約20〜30秒加熱するか、湯気の立った蒸し器で3〜4分蒸し直す。
特に電子レンジで軽く温め直すと、サルトリイバラの青葉の香りが蒸気とともに再び立ち上り、まるで鹿児島の和菓子処で蒸したてを口に運んだかのような至福の食感を堪能できます。