街頭や職場、学校で集められた寄付金は、一体どのようなルートをたどって使われているのでしょうか。この募金活動は、法律(緑の募金による森林整備等の推進に関する法律)に基づき、中央組織である公益社団法人国土緑化推進機構および各都道府県の緑化推進委員会が主体となって管理・運用しています。
公式の事業報告書および決算資料によると、集まった森林整備寄付金は主に以下の4つの柱に充当されています。
- 水源林の保全・間伐などの森林整備(約40〜50%):土砂災害防止や水資源涵養に直結する荒廃森林の手入れ、間伐の推進、植樹活動。
- 地域や学校の環境緑化(約20〜25%):小・中学校のビオトープ造成、校庭の芝生化支援、都市公園や公共施設の植栽事業。
- 緑の少年団の育成・環境教育(約10〜15%):次世代を担う子どもたちの自然体験学習、森林環境教育プログラムへの助成。
- 国際緑化協力・災害復旧支援(約5〜10%):砂漠化防止のための海外植林事業や、豪雨・地震等による被災森林の緊急復旧支援。
一般に懸念されがちな「集まったお金の大半が事務局の人件費に消えているのではないか」という疑念に対し、同機構の公開財務諸表では、管理費・事務諸費の割合はおおむね全体の8〜10%前後に抑えられており、9割以上が直接的な緑化・森林整備助成事業に充てられている実態が確認できます。
なお、2026年度から国税として住民税に上乗せ徴収(年額1,000円)が始まった「森林環境税」との重複を疑問視する声もありますが、森林環境税が自治体の公的な林業基盤整備や木材利用促進に充てられるのに対し、緑の募金は市民ボランティアや学校、NPO法人が自発的に行う草の根の緑化活動を直接支援する資金として機能しており、明確な住み分けがなされています。