2026年現在、なぜこれほどまでに日本と諸外国の物価格差が顕著になっているのか。その背景には、長年にわたる壊滅的な円安と、海外主要国で進行したインフレーションのダブルパンチが存在する。
各国の購買力を比較する指標として知られる「ビッグマック指数」を見ても、日本の価格は欧米諸国やアジアの一部都市と比べて圧倒的に低い位置に沈んでいる。さらに、物価差を考慮した通貨の実質的な購買力を示す「購買力平価(PPP」のデータからも、日本円の対外的な価値が歴史的低水準にあることが裏付けられている。
物価が上がらない局面は一見、消費者にとって好都合に思われた。しかし、企業が価格転嫁をためらい、給料が上がらない状態を四半世紀以上続けた結果、日本だけが世界標準の物価上昇波から置き去りにされたのだ。これが「安い日本」を作り出した衝撃の構造である。