麻生氏の鞄がこれほど強烈なオーラを放つのは、トータルコーディネートの完成度が極めて高いためです。身体のラインに合わせて完璧に仕立てられたサヴィル・ロウ仕込みのオーダーメイドスーツ、創業1857年のイタリア名門「ボルサリーノ(Borsalino)」のフェルトハット、そして使い込まれたレザーバッグが一体となり、独自のダンディズムを完成させています。
新品特有のピカピカとした革ではなく、数十年にわたる激務を共にくぐり抜けてきたことで生まれた傷や艶(パティーナ)こそが、麻生氏のスタイルに深みを与えています。靴や時計のベルト、鞄の革色を自然に調和させつつ、単なる高級品自慢に陥らない「道具として徹底的に使い倒す姿勢」が、着こなし全体の説得力を支えています。