一見すると対照的なふたつのアイコンだが、そのデザイン哲学には驚くほどの共通点がある。最小限の要素で構成されたグラフィック、あえて表情を固定化しない造形、そして見る者の心をそっと受け止める温かみだ。長年にわたり子供向けアニメーションの枠を遥かに超え、大人の心まで掴んで離さない理由がここにある。
ハローキティには口が描かれておらず、ミッフィーの口元はシンプルな「×」印で表現されている。感情を限定しないからこそ、見つめる側の気持ちに合わせて、ある時は嬉しそうに、またある時は静かに寄り添ってくれる。国境や言語の壁を軽々と飛び越える秘密は、この究極の引き算の美学に潜んでいる。