かつて日本のファッションシーンにおいて、大きなサイズの服は選択肢が極めて限られていた。地味な色合い、無骨なデザイン、伸びない生地。多くの人々が「着たい服」ではなく「入る服」を着ざるを得ない歯がゆさを抱えていたのだ。
流れを大きく変えたのは、メディアにおけるポジティブな体型表現の広がりに他ならない。タレントの石塚英彦氏が見せる愛らしく清潔感のある着こなしや、世界的なアイコンとして活躍する渡辺直美氏の溢れ出る自己表現。彼らは体型を理由にファッションをあきらめる必要がないことを、身をもって証明してみせた。こうした文化的な変化が追い風となり、日本国内でもプラスサイズファッションという概念が急速に浸透していったのである。