しかし、誰もが快適な室内で過ごせるわけではない。エネルギー価格の高騰が直撃する中、電気代の請求書に怯える世帯が急増している。「エアコンをつければ破産する、消せば命を落とす」という過酷な二者択一だ。特に高齢者や低所得者層において、この問題は死活問題となっている。
都内のクリニックには、室内で熱中症を発症し、救急搬送される高齢者が後を絶たない。医師の一人は「搬送されてくる患者の多くが、電気代を気にしてエアコンの設定温度を30度以上にしていたり、送風だけで凌ごうとしていた」と語る。経済的格差が、そのまま生存の格差へと直結しているのだ。