1983年、八名さんはテレビや映画で悪役・斬られ役として活躍する名バイプレイヤーたちを集め、俳優集団「悪役商会」を結成しました。劇中では悪辣な役回りを演じる面々ですが、結成の根底にあったのは「悪役俳優の地位向上」と「社会への恩返し」でした。
「ドラマや映画で悪事を働く役だからこそ、普段の生活では人一倍礼儀正しく、世の中に尽くさなければならない」という八名さんの信念のもと、悪役商会は全国各地の高齢者施設や児童福祉施設への慰問活動を精力的に展開。強面な俳優たちが笑顔でお年寄りと交流するギャップは多くの人々に愛されました。
主役を輝かせるために泥にまみれ、何度も斬られ、殴られる役目を引き受けてきたプロフェッショナル集団。そのリーダーとして八名さんが見せた統率力と人情味は、芸能界の内外から今なお深い敬意を集めています。