国内スタジオで作り込まれたセット撮影とは対照的に、街の空気感や現地の雑踏の音をそのまま閉じ込めた本作は、日本のテレビドラマにおける青春・紀行ドラマの金字塔として今も色褪せない。
バックパッカーとして世界へ飛び出す若者が減少傾向にあると言われる現在、見知らぬ土地で傷つき、迷い、それでも前を向く主人公の姿は、より一層ピュアな輝きを放っている。何かに挑戦したいけれど一歩が踏み出せない人の背中を、理屈ではなく身体ごと押し出してくれるような圧倒的な肯定感。それこそが、時代を超えて本作が愛され続ける最大の理由だろう。