美空ひばり『車屋さん』が色褪せぬ理由|粋な都々逸と奇跡の歌唱

美空ひばり『車屋さん』が色褪せぬ理由|粋な都々逸と奇跡の歌唱

美空ひばり『車屋さん』が色褪せぬ理由|粋な都々逸と奇跡の歌唱を詳しくリサーチ! 知っておきたい 重要ポイントを分かりやすく展開します。

レコード史において、『車屋さん』は極めて興味深い立ち位置にあります。1962年にシングル盤として正式リリースされた際、この曲は日本レコード大賞歌唱賞に輝いた大作『ひばりの佐渡情話』のB面(カップリング曲)として収録されました。当時の歌謡界では異例とも言える、A面とB面の極端なコントラストを比較検証してみましょう。

項目詳細・楽曲構成楽曲の性格・様式美編集部の見解・評価ひばりの佐渡情話(A面)作詞:西沢爽 / 作曲:船村徹
3連符を基調とした王道演歌重厚、情念、波しぶきを連想させる壮大な叙情詩日本レコード界の正道。完璧な技巧と声量でねじ伏せる圧倒的権威。車屋さん(B面)作詞・作曲:米山正夫
スウィング×都々逸のミクスチャー軽妙洒脱、都会的スウィング、江戸情緒、遊び心美空ひばりの真の音楽的自由が息づく傑作。後世のアーティストを最も刺激した隠れた主役。

同一のアナログ盤の表と裏に、これほど振れ幅の大きい2曲を並べ、しかも双方を完璧な水準で歌い切れる歌手は、世界中を探しても美空ひばりをおいて他には見当たりません。A面で聴衆を涙させ、B面で快活に笑わせる――この多面性こそ、彼女が国民的歌手と呼ばれた根拠です。

伊藤 翔太
著者

伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。