女性皇族のティアラを巡る議論で最も重要なポイントが、制作費の財源となる「公費」と「私費」の法的な違いです。
皇室の会計において、ティアラの制作費には主に以下の2つの区分が存在します。
① 公費(宮廷費)で制作される場合:
宮家(秋篠宮家など)の女性皇族のティアラは、国の予算である「宮廷費」から支出されます。一般競争入札で業者が選定され、制作費は約2,500万〜3,000万円が相場です。公費で作られたティアラは「国の財産(国有財産)」となるため、結婚等で皇籍を離脱する際には国へ返納する義務があります。
② 私費(内廷費)で制作される場合:
天皇ご一家(内廷皇族)のお手元金である「内廷費」から支出される場合です。黒田清子さんのティアラは、当時の天皇陛下(現在の上皇さま)の内廷費、すなわち私費で制作されました。そのため、清子さんが民間へ嫁がれた後も国有財産にならず、「黒田清子さんの私有財産」として手元に残りました。この私的所有という法的な位置付けがあったからこそ、愛子さまへの貸し出しがスムーズに実現したのです。