上田城の歴史を語る上で欠かせないのが、天正11年(1583年)に希代の軍略家・真田昌幸によって築城されたという背景です。千曲川の分流である尼ヶ淵の断崖絶壁を背後に背負い、北側と西側にも自然の河川や湿地帯を巧みに配した構造は、まさに難攻不落の要塞と呼ぶにふさわしい設計でした。
その真価が発揮されたのが、天正13年(1585年)の「第一次上田合戦」と慶長5年(1600年)の「第二次上田合戦」です。圧倒的な兵力差を誇る徳川軍に対し、昌幸は巧妙な城下町への誘い込みやゲリラ戦法を駆使して完膚なきまでに撃退しました。関ヶ原の戦いの前哨戦でも徳川秀忠率いる本隊を足止めし、歴史の歯車を大きく狂わせた事実は今も語り継がれています。
現在の園内における最大の見どころは、堂々たる佇まいを見せる「東虎口櫓門(ひがしこぐちやぐらもん)」と、左右にそびえる「南櫓・北櫓」です。櫓門の脇には、真田信之が松代移封の際に持ち去ろうとしたもののびくともしなかったと伝わる巨石「真田石」が鎮座しており、訪れる人々を圧倒します。
櫓の内部は見学可能となっており、上田城の櫓門観覧料(入館料)は一般300円、高校生以上の学生200円、小中学生100円と非常にリーズナブルです。内部には真田氏や歴代城主に関する貴重な資料、甲冑などが展示されており、城郭建築の巧妙な仕掛けを間近で体感できます。