俳優として円熟味を増し、劇団の主宰や絵画制作など精力的な活動を続けていた米倉斉加年さんに突然の悲劇が訪れたのは、2014年8月26日のことでした。80歳の誕生日を迎えたわずか3日後の急逝であり、芸能界のみならず教育界や美術界にも激震が走りました。
公表された死因は腹部大動脈瘤破裂。福岡市内の病院へ救急搬送されたものの、帰らぬ人となりました。自覚症状が乏しいまま血管の瘤が限界を迎えて破裂するこの疾患は、前兆を察知することが極めて難しく、急激な容態変化であったと伝えられています。直前まで新作舞台の演出を手がけ、表現への飽くなき情熱を燃やし続けていただけに、周囲にとってもあまりに不意の別れでした。