流通チャネルの多様化は消費者に選択の自由をもたらした一方、ネット通販特有のトラブルや不満の声も表面化しています。SNSや掲示板、大手レビュー欄に投稿された数百件の生の声を精査すると、購入ルートごとの「期待値のズレ」が浮き彫りになります。
特に「米10kg送料無料 安い通販」を掲げる極端な低価格帯商品に対しては、厳しい現実を指摘する声が目立ちます。
「届いた米を見たら、白い斑点のあるシラタ(未熟粒)や欠けた米が多く、炊き上がりがベチャついて味が薄かった」(40代主婦・大手モール購入者の投稿)
「『訳あり複数原料米・ブレンド米』と小さく書かれているのを見落としていた。価格だけで飛びつくのは危険だと痛感した」(30代男性・会社員の口コミ)
一方で、産直プラットフォームやJAタウンを利用した層からは、鮮度に関する好意的な評価が圧倒的です。
「注文が入ってから籾すり・精米して真空パックで発送してくれる農家さんを選んだところ、袋を開けた瞬間の糠の甘い香りが別格だった」(50代女性・食べチョク利用者)
「スーパーで重い思いをして持ち帰るストレスから解放された。多少の送料を払っても、精米時期が明確な新米を確実に確保できる安心感は大きい」(40代共働き世帯)
取材に応じた新潟県の米農家は、流通の裏事情についてこう語ります。
「ネット通販はお客様と顔が見える関係になれる反面、運送会社の送料改定や段ボール資材の値上がりが直接利益を圧迫します。安すぎる通販米は、過年度の古米をブレンドするか、選別網から落ちた規格外の小粒米を混ぜてコストを合わせているケースが少なくありません。美味しいお米を適正価格で届けるための工夫を、消費者の側にも見極めてほしいのが本音です」