現在B-10の購入を検討する際、双璧として名が挙がるのがバズリクソンズ(Buzz Rickson's)とザ・リアルマッコイズ(The REAL McCOY'S)、そして入門編として不動の支持を誇る中田商店のオリジナルブランドセスラー(SESSLER)です。各メーカーのアプローチと実際の着用感には明確な個性があります。
まず、バズリクソンズB-10の評判を支えているのは、当時の実物コントラクター(納入業者)ごとの細かな仕様差異まで完全復刻する偏執狂的なこだわりです。ラフウェア社(Rough Wear Clothing Co.)の角ばった襟型やポケット形状を再現した定番「BR11133」をはじめ、スーペリア・トグス社(Superior Togs Co., Inc.)モデルに見られる特徴的な「赤リブ(レッドリブ)」仕様(BR15746など)はマニアから絶大な支持を集めています。フライングタイガースなどの豪華なパッチカスタムも充実しており、「歴史資料を着る」というロマンを満たしてくれます。
一方のザリアルマッコイズB-10は、素材への徹底した贅沢さが際立ちます。厳選された最高級アルパカウールパイルの肌触りと密度の高さ、極限まで打ち込まれたコットンシェルの美しい光沢感は他の追随を許しません。価格帯は10万円台半ば〜と高額ですが、「10年着込んでも型崩れせず、ヴィンテージ以上の風合いへと育つ」と玄人筋から極めて高い評価を得ています。また、実物サイズ38(M相当)を2万円台後半で手掛け、日常使いで気兼ねなく着倒せる「セスラー」は、コストパフォーマンスの面でエントリー層に最適です。
ここで失敗しやすいのが、B-10フライトジャケットのサイズ感選びです。B-10は外寸だけを見ると一般的なアウターの数値と変わりませんが、内側のアルパカパイルが約1cm近い厚みを持っているため、実際に着用すると外寸からワンサイズ(約2〜3cm)ほど内径が狭く感じられます。愛好家コミュニティや店頭でのフィッティング検証から導き出されたサイズ選びのリアルな基準は以下の通りです。
- ジャストサイズ(推奨:インナーがTシャツ〜薄手スウェット):表記通りのサイズ(例:身長175cm/体重68kgでサイズ38)。脇下から胸周りにかけてアルパカが吸い付くようにフィットし、隙間風を完全にシャットアウトします。A-2のようにタイトで武骨なシルエットを好む方向けです。
- 1サイズアップ(推奨:インナーに厚手パーカーやローゲージニット):普段より1サイズ上(上記体型ならサイズ40)。肩周りやアームホールにゆとりが生まれ、現代的なレイヤードスタイルが可能になります。ただし着丈が長くなりすぎるとB-10特有のボックスシルエットが崩れるため、着丈と袖リブの溜まり具合の確認が必須です。