アメリカにおける野球ピラミッドの裾野を強固に支えているのが、大学野球(College Baseball)のネットワークです。全米大学体育協会(NCAA)が統括するディビジョン1(D1)は、実質的にマイナーのシングルA〜ハイAに匹敵するハイレベルな戦いが繰り広げられます。
ヴァンダービルト大学、LSU(ルイジアナ州立大学)、ウェイクフォレスト大学といった強豪校の設備や指導環境は、一部のマイナー球団を凌駕するほどです。近年はNIL(肖像権等の商業利用)解禁により、有力なカレッジ選手が大学に在籍しながら高額なスポンサー収入を得る事例も定着しました。ディビジョン2(D2)、ディビジョン3(D3)、そして2年制大学であるJUCO(ジュニアカレッジ)からも、球速向上やフォーム改善をきっかけに上位ドラフト指名へと駆け上がる選手が続出しています。
MLBドラフトから漏れた選手や、一度マイナーを解雇された選手にとっては、MLB提携の「パートナー・リーグ」となった独立リーグが重要な再挑戦の場として機能しています。データ解析機器(トラックマンやホークアイ)が独立リーグの全球場に完備されたことで、数字上の劇的な変化を示せば、即座にメジャー傘下へ引き抜かれる下克上ルートが確立されています。