英語の単語「graduate」は、品詞の違いによって文末の音節が明確に変形する特性を持っている。動詞として使う場合の読み方は「グラジュエイト(/ɡrǽdʒuèit/)」であり、後半の「-ate」部分を「エイト」とはっきり二重母音で発音する。一方、名詞や形容詞として使う場合の発音は「グラジュエト(/ɡrǽdʒuət/)」あるいは「グラジュイット(/ɡrǽdʒuɪt/)」となり、語尾の母音が弱化して「エト」または「アト」のような短い曖昧音に変化する。
この変化の背景には発音・音声学における強弱アクセントの原則が関係している。動詞の「graduate」では末尾の音節に第二アクセントが残るため「エイト」とクリアに響く。対して名詞形では第一音節の「グラ」に強勢が残り、語尾はストレスを受けないシュワ(曖昧母音 /ə/)に還元される。カタカナ表記の「グラジュエイト」をどんな場面でも一律に当てはめてしまうと、ネイティブの耳には名詞と動詞の区別が曖昧に聞こえるという落とし穴が生じるのだ。