今池の再生は、民間企業の一プロジェクトにとどまらず、名古屋市都市計画局が掲げる広域拠点形成構想とも密接にリンクしている。行政が目指すのは、名駅や栄の一極集中を緩和し、東部エリアの生活・文化拠点を強化する多核型都市構造だ。
現在検討されている新たな再開発構想では、かつてのような単一の娯楽ビルではなく、高度な機能を備えた複合商業施設の誕生が有力視されている。低層階には日常の買い物を支える高機能スーパーやライフスタイル型ショップ、地域コミュニティを形成するオープンカフェを配置。中高層階には医療モールやフィットネス、さらにはレジデンスやオフィスを組み合わせるミクストユース型の設計が検討されている。
駅直結の歩行者ネットワークを整備し、地上と地下のシームレスな移動を可能にすることで、今池駅周辺の回遊性を飛躍的に高める狙いだ。雑然とした路地裏の魅力と、整然とした近代的な都市空間の融合。名古屋市都市計画局のガイドラインに沿ったこの構想は、今池の街並みに新たなスカイラインをもたらすことになる。